介護業界でなくてはならない存在である仕事が「ホームヘルパー」だ。平成25年4月から介護のキャリアパス制度の一本化により、平成25年3月まであった「ホームヘルパー2級」の資格が「介護職員初任者研修」に変更され、さらに「実務者研修」が新設されたことで、ホームヘルパーの資格はより公的で専門的になった。

「介護職員初任者研修」は介護業界の入門資格であり、ある程度の介護スキルと知識を有している人は「実務者研修」の資格を取得することができる。そして、「実務者研修」の資格を取得して実務経験を3年以上積めば国家資格である「介護福祉士」を取得することもできる。
未経験から始めても努力すれば国家資格を取得することができるという点が、ホームヘルパーのやりがいの一つと言えるだろう。なお、「介護福祉士」が最上位の資格ではなく、更にその上に「認定介護福祉士」という資格が存在する。

介護のキャリアパス制度が整備された背景として、「介護に携わる優秀な人材を確保すること」が介護業界にとって急務であることが挙げられる。
かつては「ホームヘルパー2級」に加えて「ホームヘルパー養成研修」や「介護職員基礎研修」などもあり、介護に関する資格は様々存在した。そうした背景から介護の仕事に就く人材の質も十分に確保できなかったため、キャリアの段階を一本化して介護の資格をより公的なものへと昇格させることで、介護職の質を確保することを目指した。
また、「介護職員基礎研修」の資格を取るには修了評価試験をパスする必要があり、ホームヘルパーはより専門的な職業となっている。
在宅だけでなく施設においてもホームヘルパーが介護に従事できるようになったことも、ホームヘルパーのやりがいを向上させている。